エッセイ 人の死について

エッセイ

人の死について

世間は連日、落ち着かない日々が続いていますね。
私も塾に来る生徒さんへの手洗いうがい、消毒の徹底と、学習環境の衛生面を今まで以上に意識しています。これまでの日常生活に変化が訪れると、なおのこと、“平凡な日常”のありがたみを感じますね。免疫力と心を強くして、乗り越えましょうね。

さて、衝撃のタイトルで驚かせてしまいましたね。



実は、2月末に、教え子のT君を亡くしました。

彼は、2年間悪性リンパ腫と闘い、天国へ旅立ちました。

ご家族様におかれましては、まだまだ癒えていないお気持ちも理解していますが、 あえて、彼との思い出を書かせて頂こうと思います。



彼は、前塾の生徒でした。
中学、高校、大学、就職後もよく会っていました。

彼は、レクリエーションやボランティア団体の主宰をしていたので、 シナプスの10周年パーティーでは、彼にお願いして、会をすべて取り仕切ってもらいました。

彼が結婚する前には、現役シナプス生の小学生に混ざって、大阪の「チキンラーメンづくり体験旅行」にも一緒に行きました。

彼の結婚式にも呼んでもらい、中山道祭りには毎年のようにお子さんを連れて遊びにきてくれていました。

とにかく、「長い付き合い」でした。

私は、彼の10代、20代、30代を知っているし、
彼は、私の20代、30代、40代を知ってくれています。


そして、弊社には彼の足跡(卒業写真)が残されています。


「あのことを伝えればよかった」
「これをしてあげればよかった」

彼との関係の中での後悔が頭をよぎります。

数時間、数日・・と、時間は止まることなく過ぎていき、あっという間に、お葬式も終わってしまいました。


日常はどんどん過ぎていくのに、私の彼を失った喪失感は、少しも静まることもなく、いっぱいのまま。

車から降りられない。

やる気がでない。

切り替えられない。



彼と、そして自己と、向き合った私は、
こう思うことにしました。



「彼は遠い外国に行っただけで、どこかで生きている」と。

「また会える、しばしのお別れだ」と。

本当に彼にはよくしてもらいました。
感謝しかないです。ありがとう。

また会おうな。

彼は、良く生きた。熱く生きた。
私が寂しがっていたらいけない。

「センセ、何泣いとんの!また~」

と目の下にシワをいっぱい作りながら、きっと、そう言うにちがいない。

だから、私も、
生きよう。と、
一生懸命生きよう。と、思います。


そして、彼が死をもって、私に教えてくれようとしたことは何なのか、これからも考え続けていこうと思います。

まもなくして私は、みんなに「生きてね!私も一生懸命生きるから!」と伝えました。

さらに、主人にも「大事に思っています。一緒に生きてね。」と伝えました。

今言わないと後悔すると思って言いました。

皆さん、死が間近に感じられるような報道が毎日毎日流れていますが、どうか、ご自身を大切に。
ご自分の周りの方を大切に。

そして、どうか「言葉」でも気持ちを伝えてくださいね。

人は、いつ死んでもおかしくありません。
いなくなってから、「伝えておけば良かった」と思うことほど悔しいことはありません。
今、伝えておきましょうね。



T君に、追悼と感謝の意を込めて。
ありがとう。

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